冬も脱水予防を

2017年12月17日

 寒くなるとトイレが近くなり、特に、夜おしっこに起きるのがおっくうになります。のども渇かなくなり、水分摂取量は減りがちです。ところが、冬場は暖房のある場所に居ることが多く、知らない間に汗となって水分が失われています。これは不感蒸泄と呼ばれ、1日900ミリリットルにも上ります。
 私たちの体の水分は体重の60%程度ですが、高齢になると50%以下になります。水分は主に筋肉に蓄えられており、高齢になると筋肉量が減るからです。若くても筋肉の少ない人も水分量は少ないと考えられます。
 私たちの体には血液が全身くまなく流れ、有害物は肝臓で分解され、また細胞の中の老廃物も血管内に移り、いずれも血流に乗って腎臓に運ばれ、尿と一緒に体から出ていきます。体の中の水分が不足すると、十分な尿を作れなくなります。これを脱水状態と呼び、意欲や気力が低下し、意識がもうろうとなり、いつもと行動が違ってきます。のどの渇きも感じなくなります。脱水症・熱中症と呼ばれ危険な状態です。脱水症を繰り返す高齢者の場合、認知症と間違えられている例もあります。
 分かりやすい前兆としては、舌が乾いている、尿の回数が減ったなどがあります。便秘症で下剤を常用している人も可能性があります。
 このような危険な脱水症の対策としては、水分摂取が最も大切です。高齢者は水を蓄える筋肉の量が減っており、小まめな水分摂取が必要です。一気に多量の水を飲んでもおしっこが近くなるだけです。目安としては、1時間に1回、50~100ミリリットルの水分を摂りましょう。カフェインの入ったものは尿量を増やし、脱水傾向となるため、薦められません。糖分のあるものは食欲を低下させるので避けましょう。水や麦茶などがお薦めです。食事には水分が十分含まれているので、食事中は無理に水分を摂らなくて結構です。
 高齢者のお話をしましたが、高齢になってから急に水分補給を習慣にするのは難しいものです。若いうちから1時間に1回、水分を摂る習慣を身に付けましょう。