高岡市医師会報掲載

第25回 ストーマケアがもたらした創傷治療革命

 消化器や尿路系の病気のため手術によって腹部に作られた便や尿の出口を、ストーマと呼びます。このうち便の出口のことは人工肛門とも呼ばれますが、人工物で肛門を作っ…

高岡市医師会報掲載

第24回 褥創発症と栄養障害

褥創における組織障害と修復  褥創は仙骨・尾骨部など骨が飛び出した部位に発症します。寝たきりになると仙骨・尾骨部が下になり、長時間圧迫を受けることになります。…

高岡市医師会報掲載

第23回 褥創における wound bed preparation とは

 創が治っていくためには、治癒を障害する要因を改善することが必要です。汚染にさらされ、常に圧迫が加わる難治性の褥創(床ずれ)において、局所治療を行う際の創治癒…

高岡市医師会報掲載

第22回 密閉吸引法

 今回は1990年にKatherine F. Jetterによって日本に紹介され、まずは消化管瘻孔に用いられ、その後褥創に応用されるようになった密閉吸引法につ…

高岡市医師会報掲載

第21回 創傷治癒過程における炎症期の重要性

 創傷治癒過程と、炎症期・増殖期・成熟期について考え、その中でも炎症期の重要性について考えてみましょう。 炎症期とは  傷を受けると組織損傷部に出血がみられま…

高岡市医師会報掲載

第20回 バイオフィルムを考える

バイオフィルムとは  開放創では24時間以内に細菌が住みつくと言われていますが、これらの細菌によって創感染がおこらないことを目指して医師は治療を行っています …

高岡市医師会報掲載

第19回 口腔ケア・摂食嚥下訓練の重要性

 長期臥床によって骨突出部位に持続的な圧迫が加わって皮膚および皮下組織の血流障害が起こっても、栄養が充分足りていれば圧迫の加わっていない時期に組織が修復されま…

高岡市医師会報掲載

第18回 入浴こそ究極の創洗浄

 創傷処置時、日常的に行われる創洗浄ですが、その意義と方法を見直してみましょう。 受傷早期の創洗浄  傷を負ったとき、創傷内では白血球によって細菌は殺され、小…

高岡市医師会報掲載

第17回 褥創のポケットを切開するかどうか

ポケットの発症原理  褥創は、寝たきりなどによって筋肉量が減り相対的に骨突出が際立ってきたとき、体重によって骨突出部の軟部組織(皮膚・皮下脂肪・筋肉)が圧迫に…

高岡市医師会報掲載

第16回 表皮化のおこり方と創の収縮

 私たちの体は傷を受けても自然治癒力によっていつの間にか治っていきます。もちろん医師が傷の処置をし治癒を早めているはずですが、自然治癒力を最大限に発揮させてい…