糖尿病はなぜ間食がダメなのか

2020年3月28日

3大栄養素は、糖質、脂質、たんぱく質です。この中で血糖値を上げるのは糖質のみです。脂質やたんぱく質を食べても、すぐには血糖は上がりません。
食事には糖質・脂質・たんぱく質が混ざっているので、血糖値は急に上がることはないのです。さらに、初めの2〜3口を野菜やおかずから食べ、4〜5口目からご飯やパンを取るようにすれば、さらに血糖値の上昇はゆるくなります。そして、最後にデザートで糖質を摂っても、さほど血糖値は上昇しません。
糖尿病は、膵臓から出るインスリンが不足する病気です。血糖値が急に上がると膵臓はがんばってインスリンを出そうとします。緩やかな血糖上昇は膵臓に優しいので、糖尿病の治療には必須のことです。
食事の直前には一番お腹が空いています。食事を待てずにお菓子などを食べると、血糖値が急上昇し膵臓に大きな負担をかけます。これは食事中・食後も長く血糖値の高い状態が続き、膵臓は疲れ切ってしまいます。
人は3食食べていると膵臓を休める時間が取れます。しかし、間食をすると血糖値が上昇し、少し下がったときが食事時間になってしまいます。これでは膵臓をずっと働かせることになり、糖尿病が悪化します。
では2食や1食にしたらどうでしょうか。空腹状態が長いと、身体は入ってきた食事は脂肪に変換しようとして、脂肪合成に必要なインスリンを過剰に分泌します。ここでも膵臓を疲れさせるだけではなく、合成された脂肪は血管や肝臓に付着し、動脈硬化と脂肪肝が進行します。また貯まった脂肪はインスリン抵抗性といって、インスリンの効きにくい身体に変化し、膵臓からより多くのインスリン分泌が必要になります。
糖尿病の方だけではなく、3食しっかり摂り、間食を止めることが身体への負担を減らし、体調を整えるために守るべきことなのです。